我が家の子供2人は自閉症です。
2歳過ぎまで無発語で、つみきの会に入会して、ABA療育に取り組み、少しずつ喋れるようになってきました。
今回は「つみきの会」とその関連会社「NOTIA」の紹介をします。
ちなみに私は「つみきの会」「NOTIA」の単なる一会員・利用者なので、特に会員が増えても得をする身ではありません。
むしろ会員数が増えると、ABAセラピーが思うように受けられなくなる可能性がある身です。
NPO法人つみきの会とは
自閉症をABA(DTT)で良くしようというNPO法人です。
代表の藤坂さん自身、自閉症のお子さんをお持ちで、今ほどABAの情報が無い時代(20年ほど前)に、ロバース博士のミーブック(もちろん英語)を使ってABAセラピーを行っていたそうです。
娘さんのABA療育が一段落した後、つみきの会を設立して、ABAの普及を行いました。
つみきの会はおそらく自閉症関連の団体としては、日本で最大級ではないでしょうか。
つみきの会の主な活動
つみきの会の主な活動は以下です。
・ABA(DTT)の教材(本、DVD等)の販売
つみきBOOK、つみきプログラムは、ABA(DTT)の手法が具体的に書かれている数少ない本です。
・定例会の開催
自閉症児にABA療育を行う会員の集いです。
・発達相談の開催
自閉症児の子育て・ABA療育に関する相談を受け付ける場です。
1時間弱、藤坂さんを独占して、ABA療育の指導をしてもらえる非常にお得な場です。
私もABAを始めたての頃、2回お世話になりました。
・メーリングリストによるABA関連の相談
メーリングリストに質問のメールを送ると、藤坂さんが回答してくれます。
もちろんメーリングリストに参加している全会員にメールが送られる事になります。
つみきの会の基本的なスタンスとしては、ABAセラピーを行うのは親で、それを上記活動によりサポートするというものです。
ですので、セラピストさんによるABAセラピーを申し込みたい場合、株式会社NOTIAに依頼する事になります。
株式会社NOTIAとは
つみきの会の関連会社で、家庭訪問によるABAセラピーを行っているのが、株式会社NOTIA(ノティア)です。
申し込みは年度単位で行っています。受け付けは毎年1月20日~2月10日あたりに行っています。
回数は週1~2回程度で、1回2時間程度です。
我が家の場合。2時間の内訳は、相談・打ち合わせ:30分、ABAセラピー:90分といったところです。
我が家の担当のセラピストさんはセラピスト歴5年のベテランで、控え目な性格ですが、地道に着実にABAセラピーをしてくれています。
ほとんど出来なかった50音の音声模倣を半年かけて、出来るようにしてくれました。
現在、娘とそれなりに会話ができるのは、セラピストさんのお陰なので、もはや恩人レベルです。
NOTIAの良いところ
・経験のあるセラピストがABAセラピーをしてくれる事で、子供のスキルが上がる。親のABAの腕も上達する。
(割合は分かりませんが、新人のセラピストさんもいます。)
・子育てやABAで困っている事があれば、相談に乗って、対処方法を提案してくれる。
NOTIAの惜しいところ
・受給者証が使えない
受給者証が使える児童発達支援の幼児教室は月額5000円程度で、授業受け放題だったりしますが、NOTIAでは受給者証は使えません。
1回で、2時間のセラピー代と交通費で9000円~1万円程度かかります。
・セラピストの人数が不足している。
地域によっては、サービス希望者の数に対し、セラピストの人数が不足しており、キャンセル待ちとなっているようです。
・サービス提供可能な地域が限られている。
全国どこでも対応可能という訳ではなく、各支部の近隣の地域に限定されるようです。
まとめ
私はNOTIAのサービスに非常に満足していますが、これは代表の藤坂さんを始め、スタッフ・セラピストさんが、10年20年と熱意を持って、取り組んできたからだと感じます。
(受給者証が使えるようになってから参入した事業者が簡単に追いつく訳がないですし、そもそもモチベーションが違う気がします。)
受給者証が使えない、セラピストの人数が不足気味、サービス提供可能な地域が限られているという、惜しい点はあります。
ただこれを解決しようと支部や人員を増やした時に、現在のセラピーの質が維持できるのかどうかは分かりません。
一番大事なのはどれだけ自閉症児を良くできるか(スキルを身に着けられるか、好きな事を見つけられるか、家族がよりよく生活できるようになるか)でしょう。
つみきの会、NOTIAには現在のサービスの質を落とさない範囲で、より多くの希望者にサービスを提供できるよう末永く活動して欲しいです。
コメント