我が家の子供2人は自閉症です。
今日は児童発達支援の幼児教室に思う事を書きたいと思います。
児童発達支援の幼児教室とは
児童発達支援の幼児教室とは、発達障害のある未就学児向けの教室です。
言語・社会性・遊び・身辺自立スキルを教えようという教室です。
自治体から受給者証を交付してもらえば、1割程度の負担のみで済みます。
また自己負担額には上限額(例えば5000円)が設定され、どれだけ利用しても、上限額分の負担のみで済んだりします。
(残りは自治体が負担して下さる訳です。ありがたや。)
ちなみに受給者証を取得するには管轄の保健所に申請が必要です。
ちなみに申請時に、利用計画セルフプランを提出しました。
どう書いて良いのか分からず困りましたが、川越市役所さんの記入例を参考にさせてもらいました。
我が家と児童発達支援幼児教室との出会い
娘が自閉症と診断され、さんざんインターネットで調べ、ABA療育を行おうと決めました。
独学・自己流でABA療育をやっても、教え手が下手だと効果が出ないと思って、ABAをウリにしている教室を検索しました。
地域にもよるんでしょうが、割とどこも(良い事か、悪い事か)盛況しているようです。
実際に我が家も数件電話して、定員オーバーで断られました。
たまたま新規に校舎をオープンする教室があり、入校できました。
実際に児童発達支援幼児教室を利用してみて
1年ほど児童発達支援幼児教室にお世話になって、感じるメリット・デメリットを書きます。
ちょっと特殊なのは、我が家は他につみきの会セラピストさんにもお世話になっている事。
また自分も娘にABA療育を行っている(累計100時間以上)為、一般の方より見る目は厳しいはずです。
メリット
・自分が教えられない事を子供に教えてもらえる。
親にしても何でも教えられる訳ではないですよね。もちろん苦手な事だってあるはずです。
先生が得意な分野を生かして教えて、それが子供に伝わるようであれば、価値はあると思います。
・自分以外の人が子供を教えるので、客観的に見る事で、気づきがある。
自分が子供を教えていて上手くいかない時、冷静になれなくて、何が原因なのか分からない事があります。
でも、他の先生が教えているのを見る分には、冷静ですし、考える時間もあります。
先生のやり方が上手いと思った時には是非、そのテクニックを盗みたいですね。
・子供から一時的に離れる事で、冷静に考える時間ができる。
自閉症児の面倒を見るのに疲弊している場合は、ちょっと離れて冷静になるだけでも、十分な効果はあると言えるでしょう。
デメリット
・教えるスキルは教室・先生次第。(期待はずれなケースも十分ある)
10人くらいの先生に担当してもらいましたが、レベル差が激しいです。
「上手い!真似できん!」と思う人もいれば、「これだったら自分が教えた方が良いよー」と思う人もいます。
納得いかなければ、冷静にどう良くないのか、どう指導して欲しいのか話した上で、先生を変えてもらうべきでしょう。
先生が娘の状態を確認する時間は必要ですが、先生のレベルアップを待つ時間なんてありません!
・そもそも月数回レベルの教室で自閉症を改善しようというのは無理がある。
ABA療育の有効性を示したロバース博士の実証実験では週40時間というとんでもない時間をかけています。
今のところ自閉症児に短時間で効果をもたらす方法なんて無いという事が現実です。
・立地等の条件次第では保護者の負担が大きい。
これは単純に通いやすいかどうか、どのくらい時間を必要とするかという話ですね。
「あんまり時間がかかるようであれば、自分が教えた方が時間を有効に使える」という話でもあります。
・担当者と相性が悪いと、保護者の精神的負担が大きい。
教えるのが下手な先生、持っている知識に酔ってる先生、口が悪い先生、子供が嫌う先生、色々います。
やっぱり合わないのであれば、早く変えてもらう方が良いですね。
まとめ
児童発達支援の幼児教室について、好き勝手書きましたが、大事なことは、子供にとって良い効果を与えられるか、親がきっちり目を光らせている事だと思います。
幼児教室側ももちろんボランティアではありません。
真剣にやろうとするほど、先生の質にかけるコスト、親・子供の状況を理解するコスト、教材にかけるコスト、といった感じでどんどんコストがかかり、採算が合わなくなると思います。
営利重視の幼児教室であれば、「コストをかけないで済む親は、ウェルカム」という事になりかねません。
利用者としては「自己負担は1割程度だから、子供の面倒から解放されればそれでOK」じゃダメですよね。
残り9割は貴重な税金を使ってもらっている身なんです。
正しい税金の使い方なのかも含めて、厳しい目で見る必要があると思います。
もちろん児童発達支援の幼児教室に対して、お客様気分で好き放題やって良いという話ではありません。
親としても出来る事はやるべきだし、お互い協力しつつも、相手を甘やかさず、適度な緊張感を持って、「子供を伸ばす」という本来の目的を忘れないようにすべきという話です。
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